『旅』の語源と由来を調べました。
5月16日は「旅の日」です。
1689(元禄2)年3月27日(新暦5月16日)、松尾芭蕉が「奥の細道」への一歩を踏み出した日なので、旅の日だということです。
日本旅のペンクラブ(旅ペン)が
1988(昭和63)年に制定しました。
「あわただしい今の時代、日常生活の中で、「旅の心」を大事にし、
旅のあり方を考え直そう」というのがその意図だそうです。
旅と言う字はどうしてできたのでしょう?
漢字の旅(りょ)には、2つのいきさつが有ります。
漢和辞典を引くと、旅(りょ)の漢字は、
ふたつ以上の漢字を組み合わせて作った会意で、
方偏(かたへん)は「のぼり旗」、旁(つくり)は「人が多数従う从」を表し、
「軍旗を押し立てて戦争に向う人々」を意味するそうです。
それに対し、『世界百科事典』(平凡社)では、
「多数の人々が祭祀を行うため、氏族の旗を立てて、祭祀の場に行く」
ことを示しているそうです。
難しいことは良く判りませんが、
前者から、陸軍の「旅団(りょだん)」、
後者から「旅客(りょきゃく)」
という言葉が出たことは間違いないのではないでしょうか。
なぜ「たび」と言うのでしょうか?
「たどる日」「他日(たび)」「外日(とび)」「飛(とび)」「発日(たつび)」「給(たべ)など
沢山の説が有りますが正確にはわかっていないそうです。
大昔は、遠い土地に限らず「住居を離れること」を「たび」と言った」ようで「外日(とび)」「飛(とび)」「発日(たつび)」などが当てはまりそうです。
また、旅は沢山の危険や苦しいものとの意味から
「他日(たび)」「外日(とび)」、
また旅に出ると他人の家で食事をとることから
「他火」や「給」も考えられます。
いずれにしても語源は難しいですが面白いですね。