日本の温泉の泉質はどれだけあるのでしょう
温泉には、いずれも鉱物の効き目によりその効果が違ってきます。
温泉の泉質は温泉水に含まれる成分と含有量などによって分けられています。
泉質名と 特徴
泉温が25℃あっても、温泉水1kg中に含有成分が
1000mgに達しな いもの。
刺激があまりなく、効能も豊富なので手広く利用されています。
二酸化炭素泉(単純炭酸泉)
温泉水1kgに遊離炭酸1000mg以上が入っているもので、
酸ガスが溶けていて細い泡が出るため、泡の湯」
「ラムネの湯」とも言われています。
血管の拡張が増長するので血圧が降下します。
炭酸水素塩泉(重炭酸土類泉・重曹泉)
無色透明で肌を滑かにする効能があり、
特に重曹泉は皮膚をしなやかにしてしみをとるので、
「美肌の湯」とも呼ばれています。
塩化物泉(食塩泉)
海水の成分に似た食塩を含んでおり、入浴後肌に付いた塩分が
発汗を減少させるため、保温効果が抜群です。
「熱の湯」とも呼ばれます。
硫酸塩泉
飲むと苦味のある温泉で古くから「傷の湯」とも呼ばれ
カルシウムを含む石膏泉、ナトリウムを含む芒硝泉、
マグネシウムを含む正苦味泉の3つに分かれます。
含鉄泉
炭酸鉄泉、緑ばん泉の2つに分けられます。
湧出したときは無色透明ですが、
空気に接しると茶褐色に変色し,効き目も衰えます。
保温効果が高く、口にすると鉄分の補給にもなります。
含アルミ二ウム泉
無色透明、または黄褐色の酸味が入ったものもあり、
酸性泉と並んで殺菌力が強い温泉です。
含銅-鉄泉
含鉄泉のように空気に触れ酸化すると不透明な黄色になり、
茶褐色の沈殿物ができます。
鉄分を含むので、よく温まりますが石鹸はあまり効きません。
硫黄泉(硫化水素泉)
独特な卵が腐ったような匂いがあり、
血管を拡張させる作用があります。
硫化水素は有毒なので換気を欠かせません。
黄白色の沈殿物は「湯の花」と呼ばれます。
固くなった角質を硫黄が軟化させ溶かしてくれます。
ニキビ・吹き出物にも有効です。
酸性泉
殺菌力が大変強く、肌に染みる強い刺激があります。
肌の弱い人には向きません。
慢性的な皮膚病の治療などに利用されます。
放射能泉
微量の放射能は人体に良い影響を与えることが
確認されています。
*参考資料: 日本秘湯の会